この不思議な花器は、昔カナダへ旅行に行った時、ケベックのある町でふらっと入った雑貨屋さんで見つけたものです。
お店に入って一番に目に入ってきたもの。
繊細なガラスが割れないようにとお気に入りのドレスでぐるぐる巻いて日本に持ち帰りました。
もちろんこれは花器ではないのですが、野の花をがよく似合う花器の一つとして、長年愛用しています。
息子が夏休みに淡路島へキャンプに行き、お土産に「かめびし醤油」を買って来てくれました。
そのお醤油をつつんであったカゴがとても可愛くて、お友達が作ってくれたネコちゃんも添えて、子供達が元気に遊ぶ野の花達の夏休みを生けてみました。
朝遅く起きて来て、寝ぼけ眼でそのテーブル花に目をやッた息子の表情が一瞬幼な子のようになったのを見逃さなかった母の私も○○年若返らせてもらいました。
この花器は石ではありません。四国 大谷焼です。
随分前から石に穴をあけて、草花を生けたいと思っていたのですが、私にそんなことできるわけがありません。
その後、四国に旅行に行き、偶然この焼き物と出会えたのです。
大谷焼の窯元に立寄り入ってすぐのところに、ごろごろと石がいっぱい転がっていました。これは?手に取り、、え〜〜なんとそれがこの石の形につくった花器の焼きものだったのです。もう飛び上がるほどうれしくて、おかまいなしに、速攻!「すみませ~ん!いらっしゃいますか?これ、譲っていただけませんか?」「製品ではありませんのでそれは?です」と窯元の困惑したお顔が、、でもおかまいなし。もちろん、またもや、いつものことでした。
毎年お盆が近づくと、我家の門の玄関に、ハス、ホウズキを生けます。でも今年はこれらの花材が手に入りません。赤い色が欲しかったので、ホウズキの代わりとナスを入れてみましたが、ふっくらしたやさしい感じとは違う可愛い作品になってしまいました。気候が荒れ気味の昨今、お花達にもその影響が大きく、咲くべき時に咲かない、咲けない花が増えています。
いろいろな事を考えさせられながら、ご先祖様をお迎えするお盆です。
「ばぁ〜ば!今日のお花もきれいね〜!」とまだ幼い孫達がすぐに気づいて言ってくれます。愛らしくて大好きなフウセンカズラを、青い海にプカプカ浮かぶビーチボールみたいに生けてみました。もうすぐ、その孫達と一緒に夏休みの旅行に出かけます。
庭のヤシワバアジサイが例年より長く咲いています。梅雨が明け、暑さの中でも一生懸命咲き続けてくれ、私達の目を楽しませてくれて、うれしい限りです。側まで行ってささやくように「ありがとう」って、言いながらお水をやるのも、もう数日でしょうか。